SARS-CoV-2が産生するsvRNAの存在、分子機構を明らかにし、その阻害剤も開発しました。
ウイルスの遺伝子発現や複製、感染後の発病のメカニズムの解明は治療法確立のために重要です。過去にはSmall virus RNA(svRNA)と呼ばれる、宿主やウイルス自身の遺伝子発現を制御する存在が確認されています。例えばSARS-CoV-1のゲノムからもsvRNAが複数見つかっています。しかし、SARS-CoV-2が産生するsvRNAの報告はないため、それらを明らかにすることが必要でした。
本発明者らは、SARS-CoV-2が産生する自身を複製するポリヌクレオチドの塩基配列を特定し、その中で特に効果的な配列として、下記の配列1~3を特定しました。
該当配列(1~3塩基範囲の置換/欠失等が生じた塩基配列、60%以上の相同性を有する配列を含む)いずれかを含むポリヌクレオチドを構築する技術を確立した事で、同ポリヌクレオチドや同模倣物質の大量培養を通じてのSARS-CoV-2ワクチンの開発、同ポリヌクレオチドに対するsvRNA阻害剤の開発を通じて、SARS-CoV-2予防剤/治療剤の開発が可能となりました。
開発段階 | ・基礎研究を完了し応用研究段階。 |
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希望の連携 | ・実施許契約 ・オプション契約(非独占/独占) ※本発明は京都大学から特許出願中です。 |
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