AFMに新たな光学系(光てこ2.1)を導入することにより感度が2.2倍に向上、変位換算ノイズ密度は1/3まで減少が可能に!
原子間力顕微鏡(AFM)は、力センサであるカンチレバーの先端に鋭い探針を取り付け、そのカンチレバーの微小な変位を計測することで、ナノメートルスケールの分解能で物質表面を観察する顕微鏡です。AFMにおいてカンチレバーの微小変位を計測する方法として、レーザ光を用いた光てこ変位検出法が広く用いられています。光てこ変位検出法では、フォトダイオード上に形成されるレーザ光のスポット径が小さいほど、高感度かつ低ノイズな計測が可能であることが知られています。しかし、従来の光学系ではスポット径を調整する機能が備わっておらず、反射光がフォトダイオードに到達するまでに発散してしまうため、フォトダイオード上のレーザ光のスポット径を十分に小さくすることができませんでした。
カンチレバーをビームウェストからずらした距離Cを光学系の新たな調整機能として設けた本発明の光てこ2.1(図1)では、カンチレバーへの照射領域が大きくなり、かつフォトダイオード上のレーザ光のスポット径を小さくできます。
◆発明の利点
一般に広く用いられている光てこ1.1や、対物レンズを用いた光てこ2.0では、赤色レーザ光(1mW)を用いて得られる典型的な感度は114mV/nmであり、変位換算ノイズ密度は9.9fm/√Hzでした。一方、本発明の光てこ2.1では、感度は254mV/nm、変位換算ノイズ密度は3.1fm/√Hzであり、2.2倍の向上をしており、変位換算ノイズ密度は1/3に減少できます(図2)。
図1本発明の光てこ2.1(左図)と従来の光てこの2.0光学系(右図)
図2感度と変位換算ノイズ密度の比較
| 開発段階 | 理論計算と実測値の感度とノイズの効果が同等であることを確認済です。 |
|---|---|
| 希望の連携 | •特許実施許諾 •オプション(非独占/独占) •共同研究 ※本発明は京都大学から特許出願中です。 |
| 関連リンク | PDFで見る |
〒606-8501
京都市左京区吉田本町
京都大学 国際科学イノベーション棟3階