発明情報

スクミリンゴガイの壁面登上及び産卵を防止する方法

スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の壁面の垂直歩行を効率的に防止する構造を開発しました。水田周辺への設置により産卵を防止し、農作物への被害軽減が期待されます。

背景

外来種であるスクミリンゴガイは、近年の暖冬などの影響で越冬個体数が増加し、西日本を中心に関東以西の35府県で発生が確認されています。それに伴い、各地で水稲被害が発生しており、水田農業における深刻な問題となっています。スクミリンゴガイは1回に数百個、年間では数千個規模の産卵を行う高い繁殖能力を有することが知られています。特に移植直後の若い水稲苗が被害を受けやすく、初期段階での対策が不十分な場合、被害拡大につながります。現在、物理的・耕種的防除、薬剤防除などの対策が行われています。しかし、産卵数がかなり多いことから、成長した貝への対策のみでは、個体数増加を抑えきれないことが予想されます。また、作業負担や環境負荷等の観点から、安定的かつ持続的な防除効果を得ることが困難です。さらに、用水路や水田周辺の壁面を上って産卵する生態に対しては、直接的に有効な対策が限られており、より効果的な防除技術が求められています。

発明概要と利点

本発明者は、スクミリンゴガイが水中では産卵せず、水面から数十cm上の水路壁面に産卵するという生態的特徴に着目し、コンクリート等の壁面を上れないようにする特定のシート構造を開発しました。産卵防止の根本的な対策を実現し、個体数の抑制を図れます。結果として、農作物被害や防除コストの低減が期待されます。

スクミリンゴガイの行動分析から考案されたデザイン構造   

 スクミリンゴガイが登上不可能な構造を詳細に解析し、登上を最も抑制する条件でデザインされています。

 

人体や農作物への影響が生じない産卵抑制

     薬剤や塗料などを用いた従来の手法とは異なり、人体や農作物への影響が極めて小さく、優れた産卵抑制効果が期待できます。

作業負担の軽減

 水路の壁面に本発明技術による模様構造を設置できれば、壁面での産卵抑制が期待でき、卵塊を人手で除去する作業負担の軽減にもつながります。設置方法の具体的な仕様については施工環境に応じた最適化を想定しています。

スクリーンショット 2026-03-30 165726.pngスクリーンショット 2026-03-30 165249.png

図1(b)及び図2出典:農林水産省 食品産業局消費・安全局「スクミリンゴガイの防除対策について」

https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/siryou2/sukumi/sukumi.html

開発段階 壁面設置型シートの試作品を作製の上、最も登板を抑制できる条件を実験室内で検証済。
TRL:レベル3
希望の連携 ・特許実施許諾契約
・オプション契約
・共同研究契約
 水路壁面へのシート設置方法の検討から行っていただける連携企業様を探しています。
※本発明は京都大学から特許出願中です。
関連リンク PDFで見る

お探しの情報は見つかりましたか?

  • 興味のある研究がある
  • 必要な情報が見つからない
  • 活用したいが流れがわからない

どんなことでも、まずはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ
トップへ戻る
株式会社TLO京都

〒606-8501
京都市左京区吉田本町
京都大学 国際科学イノベーション棟3階

お問い合わせ