炭化ケイ素を用いたノーマリオフ型デバイスとして高温化、低電力で機能するSiC JFETを開 発しました。
現在の半導体集積回路は、主にシリコン(Si)で作製されており、産業分野においては、自動車や航空機のエンジン制御、自動車タイヤのモニター、宇宙用エレクトロニクスなど、Siでは実現不可能な200°C以上の高温において動作する集積回路が要望されています。炭化ケイ素(SiC)は、バンドギャップがSiに比べて約3倍高いため、500°C以上の高温環境下で動作する集積回路が作製可能です。しかし、これまでの研究では、高温で安定に動作しない、消費電力が大きい、広範囲でノーマリオフの動作が得られない、作製が困難等の課題により、実用化には至っていません。
(1)本発明におけるSiC JFETは図1の構造をもち、式(1)から、チャネル厚Dを薄くすると共にチャネル領域の不純物濃度Nを所定の値にすることで、ノーマリオフ動作が可能です。また、図2から、閾値電圧の温度依存性が非常に小さく、広い温度範囲において安定に動作する集積回路が作成でき、安定した動作のSiC相補型JFETを実現できるとともに、消費電力が小さい集積回路を作成できます。
(2)簡便な方法でSiC相補型JFETを作成することができます。
SiC基盤もしくは成長層へのイオン注入だけでSiC相補型JFETを作製することが可能です(図2)。
(3)高速動作が可能です。
イオン注入領域を工夫することによって、JFET端子間容量を大幅に低減することが可能であり、高い移動度(電子で200~800 cm2/Vs、正孔で30~80cm2/Vs)との相乗効果により、高速動作が可能になります。

| 開発段階 | 高温時のn-JFET、p-JFETのノーマルオフ特性を確認済。 |
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| 希望の連携 | • 実施許諾契約 • オプション契約 (技術検討のためのF/S) ※本発明は京都大学から特許登録( 特許第6718612号)済です。 |
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