高い安全性、かつ実行速度が速いことを特徴とするストリーム暗号アルゴリズム
オンラインで電子データのやり取りをする機械が格段に増えた現代、電子データの暗号化技術は、非常に重要なセキュリティ技術です。
暗号化技術はその用途特性上、安全性の高い手法であることが重要ですが、純粋に安全性を高めようとすると計算量が膨大になるため、処理に時間がかかり、ユーザビリティが低下します。そのため、高い安全性に加え、高速な計算実行速度、さらに軽量アルゴリズム、という3つの特徴をあわせもつ手法が求められています。
京都大学では、独自のアイデアに基づき、一筆書き多項式を用いた新しいストリーム暗号アルゴリズムを発明しました。
3Gbps以上の速度で実行することが可能です。
| 実行環境 | 暗号化速度(cycle/byte) | |
|---|---|---|
| 従来手法 | ― | 2.88 |
| 本発明手法(実装例①) |
|
2.16 |
| 本発明手法(実装例②) |
|
2.46 |
NIST SP 800-22検定により、本発明手法で得られた乱数は良好な乱数性であることが証明されています。
| 合格したテスト項目数 | セット数 |
|---|---|
| 188 | 71 |
| 187 | 22 |
| 186 | 6 |
|
185 |
1 |
検定セット数:100セット
高速かつ軽量なため、4K/8K画像や映像の暗号化、また電力制限のあるデバイスを用いた暗号化に適します。
| 開発段階 | 乱数特性は確認済み(表1) |
|---|---|
| 発表状況 | 日本応用数理学会 第12回研究部会連合会発表会(2016年3月4日~5日) |
| 特許情報 |
|
| 希望の連携 | ・実施許諾 (非独占/独占) ・オプション (非独占/独占) |
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