発明情報

果実のラベルフリー個果識別技術

トウガラシ・ピーマンなどの果実の、特定波長光下における個別斑紋を活用したラベルフリー個果識別技術を開発しました。

背景

 牛トレーサビリティに代表される農産物情報の追跡可能性は、安全意識の高まりから日に日にその重要度を増しています。野菜・果物などの農産物の個別認識技術には、模様などを活用したバイオメトリクス認証・トレーサビリティ制度等がありますが、可視光下で模様確認可能な品種のみに限られ、トウガラシなどの緑色果実は個別認識が不可能でした。

発明概要と利点

 発明者らは、緑色果実にある特定波長の光を当てその蛍光画像を撮影することで、自然光下では見られない個別の斑紋が発現することを発見しました。これによって、より多種類の農作物をラベルフリーで識別することが可能になります。

  • 店頭でもトレーサビリティが実現可能

 一果実ごとにデータベースに蓄えられたデータとリンクして認識できることから、ハウス内での個体の特定やクレーム対応が生産現場に正確に反映でき、ブランド力の向上が見込まれる。

  • 特定波長のLED光源と簡便なカメラで撮影装置を作製可能
    
  • 最適な出庫・消費タイミングによるフードロス削減への貢献

 生育環境の違いによるクチクラ層の厚薄・クロロフィルの濃淡・細胞壁の厚薄等に起因する自家蛍光反応の強弱により、図1のような個別斑紋が発現し、店頭や消費場面で1果実ごとに付加されたデータを簡単に確認することができます。

 またトレーサビリティにより、植物体ごとの樹勢診断・収量予測が可能となり、植物体ごとの施肥かん水管理を行う精密農業が実現でき、産地全体の生産量の制御が可能となります。

開発段階 万願寺唐辛子50個を用いた実証実験により、最大70%の照合成功率を達成済み(従来法では4%)。
希望の連携 ・実施許諾契約
・オプション契約
(技術検討のためのF/S)
※本発明は京都大学から特許出願中です。
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