発明情報

厳環境動作 SiC 接合型電界効果トランジスタ

高温で安定した動作が可能で、かつ、相補型JFET の作製が容易なSiC接合型電界効果トランジスタを開発しました。

背景

集積回路はIoTの実現に欠かせない技術です。産業では様々な分野において、現在主流のSiで実現不可能な200℃以上の高温下で動作する集積回路が必要とされています。
SiC は、Siよりもバンドギャップが高いため、500℃以上の高温環境下でも動作が可能であり、幅広い分野での応用が期待されています。しかしながら、現状のSiC集積回路は、高温時の動作が不安定であることや作製プロセスが複雑になることの問題があることから、未だ実用化できるレベルには至っていません。

発明概要と利点

発明者らは、高温で安定した動作が可能で、かつ、SiC相補型 JFET (CJFET) の作製が容易なSiC 接合型電界効果トランジスタの構造と作製手法を開発しました。

高温下での安定的な動作

SiC集積回路の作製にはSiと同様にMOSFETを使用した回路構成が考えられますが、酸化膜が高温に耐えられません。JFETを使用することで高温で安定的な動作が可能になります。

容易に作製可能

本発明による新規な構造では、現在市販されているSiCパワーデバイスの作製プロセスと同じ工程で作製できます。

JFET が抱えていた従来課題を克服できるような構造

チャネリングの影響を考慮し、適切な構造設計を行ったことにより、実際のチャネル領域と設計上のチャネル領域との差を従来のものよりも小さくするこ とができました(図1)。それにより、優れた閾値電圧制御性を獲得し、またドレイン電流の釣り合いも実現しています。

  • 同一基板上
  • ノーマリ―オフ
  • ドレイン電流の釣り合い

以上の課題を克服した新しい構造となっております。

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開発段階 n-JFET、p-JFETとして動作することを確認。本発明のJFETは閾値電圧制御性に優れることを確認。
希望の連携 • 実施許諾契約
• オプション契約
(技術検討のためのF/S)
※本発明は京都大学から特許出願中です。
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