発明情報

低消費電力のアナログ/デジタル変換回路及びそれを備えた半導体チップ

IoT用のセンサ回路用の低消費電力、小型、低コストなアナログ/デジタル変換回路を発明しました。

背景

従来のアナログ/デジタル変換回路は、ICに安定したDC電圧を供給する必要があるため、安定したDC電圧を生成するDC/DCコンバータを搭載する必要がありました。この構成によって消費電力が増加し、回路自体の規模も大きくなり、高コスト化を招いていました。こうした課題から、DC/DCコンバータを使用せず、より簡易な回路構成でアナログ信号をデジタル信号に変換できる新しい変換回路が求められています。

発明概要と利点

本発明は、検知した入力電圧Vinをデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路30およびそれを備えた半導体チップに関するものです。図1に示すように、発振器31から出力された発振電圧が供給電圧Vinに基づく入力電圧として第1バッファ32、第2バッファ33および第3バッファ34に入力されます。第1バッファ32は、発振器31によって出力された発振電圧が所定の第1閾値以上である場合には、発振電圧をそのまま出力する第1状態となり、発振電圧が第1閾値未満である場合には0Vを出力する第2状態となります。第2バッファ33および第3バッファ34も同様の動作を行いますが、第2バッファ33は第2閾値、第3バッファ34は第3閾値に従って動作します。これらの閾値は互いに異なるため、それぞれの出力が組み合わされることで、0Vを含む4つの出力状態が得られます。そして、この4つの状態をサーモバイナリエンコーダ35に入力することで、アナログ信号をデジタル信号へと変換することが可能になります。

デジタル化後の信号処理が容易になります
バッファがコンパレーターの構成で、その出力をサーモバイナリエンコーダを介することで、アナログ信号をデジタル信号に変換するため、後段の信号処理が容易になります。
小型化と省電力化が可能です
入力電圧でIC回路(バッファ及びサーモバイナリエンコーダ)を動作させるために、DC/DCコンバータを別電源で設ける必要がなく、小型化、省電力化が図れます。

開発段階 本発明を半導体チップに試作し動作を確認済です。
希望の連携 •共同研究
•実施許諾契約
•オプション契約
(技術検討のためのF/S)
※本発明は京都大学から特許出願中です。
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