最高1100℃の耐熱性を発揮しうる新しい高耐熱性排ガス浄化用金属複合酸化物触媒
自動車などの排ガス浄化触媒には、貴金属(Pd, Pt, Rh等)とAl2O3などとの合金が用いられます。しかし一般的にこれらの触媒は次のような課題があります。
・1000℃前後の高温にさらされると、急激に浄化性能が低下する。
・貴金属(Pd, Pt, Rh等)の使用量が多い。
京都大学では独自アイデアにより、上記課題を解決する新しい排ガス浄化用触媒を発明しました。
1100℃で焼成しても良好な浄化性能を発揮します(図1)。
図1:本発明触媒4タイプのNOx/炭化水素変換効率
低温焼成の方が高い活性を示すが、高温の焼成した試料においても浄化性能を保持している。このことから高い耐熱性を有すると推測できる。
Pd含有量が1/2でも従来触媒より良好な浄化性能を発揮します(図2)。
図2.本発明触媒と従来触媒のNOx/炭化水素変換効率比較
本発明触媒はPd量が従来触媒の半分でもほぼ同等のNOx/炭化水素浄化性能をもつ。
※1:カッコ内の数値は作製時の焼成温度を示します。
開発段階 | 貴金属にPdを用いた触媒を作製し、NOx/炭化水素の浄化試験済み。 |
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発表状況 | 日本化学会第97階春季年会で発表予定(2017/3/16-19) |
特許情報 |
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希望の連携 | ・実施許諾(分野独占可) ・オプション (分野独占可) ※サンプル提供をご希望の場合はご相談ください。 |
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