発明情報

新しい遺伝子変異導入方法

ゲノム編集における二本鎖DNA切断の修復の際に、相同組換え(HR)で効率よく遺伝子変異を導入する技術を開発しました。

背景

ゲノム編集における二本鎖DNA切断の修復では、非相同末端結合(NHEJ)経路が主であり、ターゲット部位に塩基の欠失や挿入を起こすことができるが、一方で変異は回避できません。そのため、ターゲット部位に所望の塩基置換を導入するには相同組換え(HR)経路による正確な塩基置換を誘導する必要があります。これまで、HR経路を利用する方法として、様々な方法が検討されてきたが、効率が悪く目的細胞樹立までに手間と時間がかかることが課題でした。

発明概要と利点

本発明では、以下の工程により目的の遺伝子変異を導入することができます。

  • 配列特異的DNA切断酵素と核内受容体との融合タンパク質を、発現誘導型プロモーターの制御下で発現させる。
  • 融合タンパク質を核内移行させ、核内移行した融合タンパク質が配列特異的にゲノムDNAを切断し二本鎖DNA切断を形成する。
  • DNA切断修復機構を利用して、二本鎖DNA切断を修復するとともに、二本鎖DNA切断の近傍に遺伝子変異を導入する。

標的配列に対する配列特異的DNA切断酵素の特異性を向上

ゲノム編集において、標的配列以外の位置に遺伝子変異が生じるオフターゲット効果を抑制できます。

[5840]fig.png

開発段階 従来法では困難であった哺乳類由来の多能性幹細胞における1塩基置換およびゲノムの特定部位へのランダム変異導入確認済み。
特許情報
発明の名称
遺伝子変異導入方法
出願人
国立大学法人京都大学
登録番号
特許7210028
希望の連携 ・実施許諾
(分野独占も可能)
・オプション
(非独占/独占)
関連リンク PDFで見る

お探しの情報は見つかりましたか?

  • 興味のある研究がある
  • 必要な情報が見つからない
  • 活用したいが流れがわからない

どんなことでも、まずはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ
トップへ戻る
株式会社TLO京都

〒606-8501
京都市左京区吉田本町
京都大学 国際科学イノベーション棟3階

お問い合わせ