比較的高効率かつ安定にネフロン前駆細胞またはネフロンオルガノイドを製造する方法を開発しました。
日本の慢性腎臓病の患者数は約1,300万人、透析療法を必要とする末期慢性腎不全患者は33万人以上であり、医学的かつ医療経済的に大きな問題となっていました。慢性腎臓病に対する根治的治療法は少なく、深刻なドナー臓器不足のため需要に対し供給が全く追いついていませんでした。したがって、iPS細胞から腎細胞および腎組織を高効率で製造する方法の確立が必要とされていました。
本発明は、多能性幹細胞、特にiPS細胞やES細胞からネフロン前駆細胞またはネフロンオルガノイドを製造する方法を提供することを目的とします。本発明によって、比較的高効率かつ安定にネフロン前駆細胞またはネフロンオルガノイドを製造することが可能となります。
⮚幅広い誘導
ヒト多能性幹細胞から前方原始線条、前体節中胚葉、後期前体節中胚葉、後方中間中胚葉、後腎ネフロン前駆細胞を誘導できます。
⮚新規性
前体節中胚葉、後期前体節中胚葉、後方中間中胚葉、後腎ネフロン前駆細胞は新規の発明です。
図1ヒト多能性幹細胞からネフロンオルガノイドへの分化誘導プロトコールの一例
図2ヒト多能性幹細胞から中腎管細胞への分化誘導プロトコールの一例
開発段階 | 腎疾患モデル作製にとっても有用で、技術として完成度は高い |
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