多能性幹細胞からサルコメア構造が確認できるほど成熟した骨格筋細胞を誘導する方法を新たに発見しました。
筋ジストロフィーなどのミオパチーに対する治療法開発には、ヒトの病態を再現するin vitroモデルが必要なところ、従来のiPS細胞由来骨格筋細胞は成熟度が低く、長期培養も困難でした。そのため、病態研究や薬剤スクリーニングへの応用に限界がありました。
この発明は、多能性幹細胞から成熟度かつ長期培養可能な骨格筋細胞を製造する新しい方法に関するものです。工程では、筋肉への分化を誘導する重要な転写因子である外因性転写因子(MyoDまたはMyf5)の発現と抑制を段階的に行い、さらに必要に応じて電気刺激を与えることで、骨格筋への効率的な分化と成熟を促します。
利点
⮚ 2週間以上の長期培養が可能な骨格筋細胞を得られます
⮚ サルコメア構造も形成されるほどの高い成熟度を示します
⮚ ミオパチーをはじめとする筋疾患の病態を強く反映したモデル細胞の作製が可能です
⮚ 細胞移植や病態解析にも応用でき、再生医療や新規治療法開発にも展開可能です
開発段階 | 多能性幹細胞由来の成熟骨格筋細胞誘導法を実証済み |
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特許情報 |
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希望の連携 | ・ 実施許諾 ・ オプション(非独占/独占) |
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