発明情報

肝小葉構造を有する ex-vivo 肝臓&肝疾患 モデル

肝細胞・毛細血管に加え、疑似動脈・疑似静脈を備える肝小葉の構造を再現するモデルを開発しました。

背景

肝疾患の罹患率が国内外で上昇する中、治療薬の開発がより重視されています。既存の動物モデルでは、種差の問題や倫理的課題があるため、肝臓モデルの作製技術が求められています。肝臓は構造単位である肝小葉が約50万個集まり複雑に構成されているため、ヒトの肝と類似な三次元肝モデルを製造することは難しく、二次元培養系では細胞の機能が急速に低下することも知られています。そのため、従来の動物実験代替法モデルでは、肝小葉構造の再現に加えて、肝機能の発現、長期培養を兼ね備えるものは存在していませんでした。

発明概要と利点

本発明者らは、門脈・中心静脈・といった肝小葉の構造また更には類洞様の構造を再現し、肝小葉のサイズ感においても生体と一致するモデルの作製に成功しました。このモデルに含まれている各種の細胞が機能していることも確認しています。さらに、四塩化炭素による肝組織の線維化病態の再現性も確認されています。本発明により、病気の進行や薬の効果を時空間的に定量的に調べることができ、精緻なデータが得られるため、新しい動物実験の代替法になりえる事が期待されています。

肝小葉構造と肝機能を再現

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肝不全細胞モデルとして利用できることを実証

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連携イメージ

製薬企業様・CRO様・各種研究機関様との連携
 ...薬効評価、薬物毒性評価、肝障害治療薬スクリーニング等

本モデルを用いた受託解析の連携(委細応相談) 

本モデルを活用した発展的研究での連携
 ...肝小葉のゾーネーション研究、灌流システムの開発など

開発段階 肝小葉モデルを作製のうえ、四塩化炭素による組織の線維化の病状の再現を証明済み。
発表状況 TLO京都・大学発シーズ マッチングセミナー
YouTubeリンク:https://www.youtube.com/watch?v=lpEI-sm4WG8
希望の連携 ・ 特許実施許諾*
・ 共同研究
*京都大学から特許出願中です。
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